ブラジルの最高裁はアメリカの実業家イーロン・マスク氏がオーナーを務めるSNS「X」の国内でのサービスの完全停止を命じました。

ブラジル最高裁は30日、ブラジル事務所の閉鎖を発表した「X」が新たな法定代理人を期限までに指名しなかったとして、全土でのサービスの「即時かつ完全な停止」を命じました。「Xは司法の命令に従わず、違法行為が続いている状態だ」と批判しています。

最高裁はすでにグーグル社とアップル社に対し、ブラジル国内でXをダウンロードできないようアプリストアからの削除を命令したということです。

さらに、サービス停止後に規制を回避できるVPN=仮想専用線などを使ってXを利用した個人や企業に対しては、1日5万レアル=日本円でおよそ130万円の罰金を科すとしました。

Xのサービス再開の条件としては、▼去年1月の議会襲撃に関与した複数のアカウントの削除や、▼罰金の支払いを挙げていて、地元メディアは、罰金の総額は1800万レアル=日本円でおよそ4億6800万円にのぼると算出しています。

判決を受け、マスク氏は自身のXで「ブラジルのペテン師裁判官が政治目的で言論の自由を破壊している」と反発しました。

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