農業の付加価値を高めることが課題となっているベトナムで、政府が新潟県長岡市の企業に協力を求めました。県内のデジタル技術がベトナムの農業を支援します。

8月上旬、ベトナム南部のメコンデルタ地域に位置するカントー市で開かれた会合。

【講演】
「(ベトナムでは)農業関係者が人口の約4割に達するにもかかわらず、GDPでは必ずしも、潜在力を発揮したような数字になっていない」

講演のテーマはベトナムの農業についてです。

農業が盛んなベトナムですが、生産コストが大きい一方、品質が低いため安価でしか販売できず、農家の生計がなかなか上向かないという課題があります。

こうした中、ベトナムの農業農村開発省は農業の高付加価値化などに向けたプロジェクトを立ち上げ、長岡市で会計ソフトの開発などを手掛け、ベトナムに現地法人を持つ「ソリマチ」に協力を要請。

ソリマチはこれに合意し、日本の経産省の支援も受けながら、ベトナム国内の農協に対する会計や生産管理のクラウドシステム導入などを通し、農業のデジタル化を後押しします。

8月上旬には、プロジェクトのキックオフとして現地法人ソリマチベトナムの社員が農協を指導する立場の地方政府関係者にソフトの操作などをレクチャーしました。

ベトナムでは8月、花角知事がメコンデルタ地域を含む地方都市を訪問するなど交流を進めていて、今後、行政や民間など様々な分野でのさらなる協力関係の強化が期待されています。

【ソリマチ 反町秀樹 社長】
「ベトナムと日本でたくさんおいしいコメを作り、世界のSDGsで言うところの“飢餓をなくす”など大きいテーマに一緒に挑戦しようと思っている」

このプロジェクトは2030年までの予定で、ソリマチは支援を続けていく方針です。

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