アメリカのシンクタンク「戦争研究所」はロシアのプーチン大統領が、西部クルスク州で進軍を続けるウクライナ軍を止める「反テロ作戦」の責任者にFSB=連邦保安局のボルトニコフ長官を任命したと伝えました。

プーチン氏の意向を受け、越境してきたウクライナ軍に対する本格的な攻撃に転じるための起用の可能性があります。

ボルトニコフ氏はプーチン氏の最側近の1人で、去年、民間軍事会社ワグネルの創設者プリゴジン氏が武装反乱を起こした際、政府側として交渉を主導し、反乱を止めるに至りました。

また、プーチン氏にウクライナ侵攻を進言したうちの1人とも報じられています。

ボルトニコフ氏の起用について戦争研究所は「プーチン氏が軍司令部の対応に不満を抱いている表れだ」と指摘しています。

クルスク州をめぐっては、ロシア軍のゲラシモフ参謀総長らが「状況は制御されている」とする一方、住民が「非常に激しい戦闘が起きている」と訴える動画が公開されるなど、国内で軍や国防省の対応に不満が広がっている可能性があります。

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