ハシナ氏の首相辞任に歓喜する人々=バングラデシュの首都ダッカで2024年8月5日、AP

 大規模な反政府デモの末にハシナ政権が崩壊したバングラデシュの政変を巡り、隣国インドが対応に苦慮している。インドは5日に辞任したハシナ前首相と友好関係にあったが、ハシナ氏のインド滞在が長引けば、バングラ国民の反感を買う恐れがあるためだ。

 ハシナ政権と対立してきたバングラデシュ民族主義党の幹部は9日、インドメディアの取材に「ハシナ氏が隣国にとどまるかどうかは、ハシナ氏自身とインド政府が決めることだ」とする一方、バングラデシュの人々は「良い印象を持たない」とクギを刺した。

 バングラの最高裁弁護士協会の代表も6日の記者会見で、インド政府に対しハシナ氏の送還を求めた。

 5日夕に軍用ヘリコプターでインドに到着したハシナ氏は当初、早期に英国に亡命するとみられていた。インドメディアによると、英国側との調整が難航し、インド滞在が長引く可能性が指摘されている。【ニューデリー川上珠実】

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