北朝鮮の国旗=ゲッティ

 防衛省は22日、北朝鮮が午後3時ごろ、同国内陸部から少なくとも1発の弾道ミサイルを北東方向に発射し、最高高度約50キロで、約250キロ以上飛行したと発表した。ミサイルは朝鮮半島東岸付近の日本の排他的経済水域(EEZ)外に落下したとみられ、航空機や船舶の被害情報は確認されていないとしている。

 林芳正官房長官は会見で「弾道ミサイル発射は関連する国連安全保障理事会決議に違反し、国民の安全に関わる重大な問題だ」と非難し、北京の大使館ルートを通じて北朝鮮に厳重抗議したと明らかにした。

 岸田文雄首相はミサイル発射を受け、情報収集・分析に全力を挙げ、国民に迅速・的確な情報提供を行う▽航空機や船舶などの安全確認を徹底する▽不測の事態に備え、万全の態勢をとる――の3点を関係省庁に指示した。

 一方、韓国軍合同参謀本部は、北朝鮮が首都・平壌付近から日本海に向けて短距離弾道ミサイルと推定されるミサイル数発を発射したと明らかにした。ミサイルは約300キロ飛行し、海上に落下したとしている。韓国軍は「日米当局と情報を緊密に共有し、詳細を分析している。朝鮮半島の平和と安定を深刻に脅かす明白な挑発行為として強く糾弾する」と発表した。【鈴木悟、安部志帆子、ソウル日下部元美】

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