米ホワイトハウスで演説するバイデン大統領=8月1日、AP

 11月の米大統領選で返り咲きを目指す共和党のドナルド・トランプ前大統領(78)は6日、自身のソーシャルメディアへの投稿で、出馬を断念した民主党のジョー・バイデン大統領(81)に選挙戦「復帰」をけしかけるような書き込みをした。

 民主党がカマラ・ハリス副大統領(59)に候補を差し替えたことにより、世論調査でトランプ氏のリードがなくなっている。投稿には、なりふり構わず民主党の結束を妨害する狙いがあるとみられる。

 トランプ氏は「いんちきジョーを(候補に)戻そうとする動きがあると聞く。ジョー・バイデンが(19~22日の)民主党全国大会をぶち壊して、候補指名を取り戻そうとする可能性はあるだろうか」と投稿した。

 さらにハリス氏、オバマ元大統領、ペロシ元下院議長、シューマー上院院内総務ら民主党の実力者が「憲法違反のやり方で大統領候補を盗んだ」と批判。「彼(バイデン氏)はクーデターで大統領候補の座を引き渡す悲劇的な失敗をしたと感じている」などと持論を展開した。

 ただ実際には、バイデン氏は後継に推薦したハリス氏を全面的に支援する姿勢を示している。6日もX(ツイッター)への投稿で、ハリス氏が副大統領候補に中西部ミネソタ州のワルツ知事を選んだことを「すばらしい決断」と評価。「自由と民主主義、世界での米国の指導力を大事に思う全国民が、ハリス、ワルツの両氏を後押しする時だ」と呼びかけた。【ワシントン秋山信一】

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