アメリカの大統領選挙に立候補しているロバート・ケネディ・ジュニア氏は10年前、ニューヨークの公園に子グマの死骸を捨てていたと明かしました。

ロバート・ケネディ・ジュニア氏：
クマをセントラルパークに捨てて、自転車にはねられたようにしようと言った。

ロバート・ケネディ・ジュニア氏は5日、自身のSNSで、2014年にニューヨーク州で前の車にひかれて死んだ子グマを食肉として保存しようと車に乗せたが、処理できなかったため、マンハッタンのセントラルパークに捨てたと告白しました。

さらに、自転車にはねられたようにみせかけようと、自転車をそばにおいたとしています。

ケネディ氏はケネディ元大統領のおいで、11月の大統領選挙に無所属で出馬しています。

このニュースについて、立石修解説委員室長とお伝えしていきます。

ハリス氏、トランプ氏、そしてケネディ氏ということで、この事件が大統領選にも影響があるかもしれないという。

ロバート・ケネディ・ジュニアさんは、ジョン・F・ケネディ元大統領のおいっ子に当たる名門・ケネディ家の出身になるが、今回、子グマの死骸を公園に遺棄するという異常な行為を告白。

その発表の仕方も変わっていました。

ケネディさんは、4日にSNSを通じて、友人のコメディアンの女性に話しかける形で、自分がクマの死骸を捨てたと告白していました。

それを聞いた女性も、口を大きく開けてビックリしています。

ケネディさんの説明によりますと、10年前、タカ狩りで訪れたニューヨーク州郊外の渓谷地帯で、子グマの死骸を見つけて、本人いわくですが解体して食べるためにニューヨークに持ち帰ろうとしたという。

ところが、空港に行かなければならない用事があり、自宅で解体できないということに気づきます。

そこで、ニューヨークのど真ん中にある、セントラルパークにクマの死骸があったとしたら面白いのではと、友人たちと盛り上がってこのような行為に及び、いたずらだったと、本人は説明しているということです。

東京でいえば、日比谷公園でクマの死骸を捨てるような行為。
当時は、全国ニュースで取り上げられトップ扱いになり、大騒動になってしまいました。

ニューヨーク市警も、事件性がないか捜査に乗り出し、当時は犯人が不明でしたが、「自分がやった」と10年たった今になってケネディ氏が告白しました。

──なぜ10年前のことを話したのか？

「ザ・ニューヨーカー」という、権威のある雑誌が今回、ケネディさんの詳細な特集記事を5日に掲載し、この中でケネディさんの過去の薬物使用歴に加えて、今回のクマ死体遺棄事件についても明らかにしている。

この記事には、ケネディさんが死んだ子グマの口に手を突っ込んで、かまれたようにおどけているような極めて異常な写真も公開していました。

ケネディ氏が今回のことを告白したのは、「ザ・ニューヨーカー」の記事が出る前日。

つまり、スクープ記事によって告白に追い込まれたのです。

──大統領選挙に影響はあるのか？

ケネディ氏に投票するという人は、世論調査によると10％前後ですが、ハリスさん、もしくはトランプさんの票を食ってしまう可能性があります。

選挙の波乱要因になる可能性も。

ケネディ家は民主党であり、大きな民主党の支持者にとってはブランドでもあり、ハリスさんへの影響も考えられる。

ところが、今回の問題で大統領候補として不適格という印象が「ザ・ニューヨーカー」の記事により強まりました。

そのため、ハリスさんとトランプさんの直接対決色が強まってくる可能性があると考えられます。

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