パリオリンピックは、日本時間の30日未明から体操男子団体の決勝が行われ、日本が大逆転で2大会ぶりの金メダルを獲得しました。

団体メンバーの一人、鹿屋体育大学出身の杉野正尭選手が今大会、鹿児島県勢メダル第1号となりました。

5人1チームで6種目を戦う体操男子団体決勝。

1種目3人ずつが演技し、その合計得点がチームスコアになります。

今回が初のオリンピック鹿屋体育大学出身の杉野正尭選手は「あん馬」「跳馬」「鉄棒」の3種目に登場。まずは得意の「あん馬」。

独特の緊張感の中、ダイナミックかつ、なめらかな旋回を見せます。

最後の下り技もぴたり。

4種目目の「跳馬」は杉野選手がトップバッター。

空中で身体を2回と4分の3ひねる大技「ロペス」を成功させ、予選より0.1高い14.700の高得点。

大舞台で躍動します。

そして最終種目「鉄棒」。
トップ中国との差は3.267。

少しのミスも許されない状況で、トップバッターは杉野選手。

今年6月、杉野選手は次のように話していました。

「僕自身、やはり鉄棒で『金か銀か銅か』っていうところの場面の、多分人生で感じるか感じないかぐらいの緊張感で演技すると思う。それは常にイメージしながら」

東京オリンピックは補欠。

この瞬間のために技を究め、研ぎ続けてきました。

F難度の離れ技ペガン、G難度のカッシーナを成功させ、最後は落下のリスクも伴う連続離れ技。

真っ向から挑みました。

得点は14.566。

会場からは大歓声。杉野選手の演技が、会場を味方につけました。

その流れに乗って、続く2人もノーミスの演技を披露。

そして、歓喜の瞬間が訪れます。

大逆転で金メダルに輝いた日本。
杉野選手のこれまでの努力が世界の大舞台で実を結びました。

鹿屋体育大学出身・杉野正尭選手
「最高ですね本当に。オリンピックは憧れの舞台で、金メダルも小さい頃から夢見てやって来たことが、ずっと思い続けてやり続けて、東京の時の悔しさをバネにここまでやって来て本当に良かったという思い。感謝でいっぱいです。ありがとうございます」

杉野選手の活躍に鹿屋体育大学の後輩はー。

鹿屋体育大学体操競技部・布袋屋博和選手(4年)
「成功するたびにみんなで立ち上がって大喜び。鳥肌がすごかった」

鹿屋体育大学体操競技部・田邊友唯選手(4年)
「すごいのと感動だけ」

努力の人、杉野正尭。

東京オリンピックの悔しさを乗り越え、パリの地で大きな笑顔の花を咲かせました。

杉野選手の手を見せてもらうと、手のひらには野球のグローブみたいに豆がたくさん出来ています。
これは本当に努力の証で、誰よりも練習してきた成果がこの大舞台で花開きました。

そしてこちらのパネルは、6月に杉野選手を取材した際に書いてもらったものです。
団体、あん馬、鉄棒で金メダル獲得!と書かれています。

団体は金を取りました!
また団体の予選のときの得点で「あん馬」と「鉄棒」の種目別決勝への出場も決まっています。

種目別決勝「あん馬」は日本時間の8月4日午前0時16分から、「鉄棒」は8月5日午後8時33分からです。

「あん馬」と「鉄棒」でも金メダルを目指して杉野選手、頑張って下さい!

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