ベネズエラ大統領選で投票を行う有権者=カラカスで2024年7月28日、中村聡也撮影

 南米ベネズエラ大統領選が28日、投開票された。独裁色を強め、3選を目指す反米左派のマドゥロ大統領(61)と野党連合の統一候補で元外交官のゴンサレス氏(74)の事実上の一騎打ちとなっている。

 大統領選には10人が立候補した。2013年に就任したマドゥロ氏は前回18年大統領選で、主要野党を排除した上で再選し、欧米諸国などは正当性に疑義を唱えた。今回も野党や国際社会から、公正な選挙が行われるか懸念する声が上がっている。

ベネズエラ大統領選で投票の順番を待つ有権者ら=カラカスで2024年7月28日、中村聡也撮影

 地元メディアによると、マドゥロ氏は投票後、選挙管理当局による公式発表を「尊重する」と表明。他の候補にも「発表を尊重し、公にそれを宣言する」よう求めた。ロイター通信によると、米政府高官は26日、選挙の動向次第で対ベネズエラ制裁を修正する用意があると述べた。

 マドゥロ氏は在任中に権力の集中を進め、三権を掌握。警察や軍、選挙管理当局さえも影響下に置くといわれる。【カラカス中村聡也】

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