全国各地で遊泳中の水難事故が相次いでいます。このうち海水浴場として開設されていない場所での遊泳をめぐっては、鳥取県を代表する観光地でもある問題が起きています。

腰のあたりまで水に浸かる海水浴客。しかし、ここは管理された海水浴場ではありません。遊泳が禁止されている鳥取砂丘周辺の海岸です。馬の背近くに広がる東西約2.2キロの海岸。2014年には、馬の背沖で遊泳していた外国人観光客が離岸流に流されて死亡する水難事故も発生。この事故をきっかけに、県は条例で遊泳禁止のルールを設けました。しかし…。

鳥取県生活環境部自然共生課・玉野俊雅課長補佐:
(馬の背近くの海岸は)遊泳が禁止行為となっているんですけど、外国人を含めた複数の方が遊泳される事案が増えている。

県によると、2023年度に遊泳を確認したのは5件でしたが、2024年度はすでに13件の遊泳を確認していて、その多くが外国人のグループだといいます。注意をすると、多くが「遊泳禁止を知らなかった」と話すということで、ルールの事前周知が課題となっています。

鳥取県生活環境部自然共生課・玉野俊雅課長補佐:
自然公園なので、あまり大きすぎる看板もふさわしくないともうので…。

しかし砂丘での看板の設置には、景観への配慮が必要な上、海岸付近には看板の設置自体ができません。そのため、入口付近に多言語表記の看板を設置していますが、これでは不十分であるとして、2024年から新たに観光客にスピーカー付きドローンで注意を促すなどの対策を始めました。

鳥取県生活環境部自然共生課・玉野俊雅課長補佐:
鳥取砂丘に来て、きれいな砂を見て海岸まで来ると泳ぎたくなる気持ちがあるのかもしれません。見た目がとてもきれいな鳥取砂丘なので、ぜひ目で楽しんでいただきたい。

県は、景観の妨げにならない範囲で注意看板を増設するなど、対策を強化するとしています。

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