福島県の帰還困難区域と思われる役場や学校に侵入し、数々の迷惑行為が行われている動画が、ネット上で物議を醸しています。

問題の動画は22日、複数の外国人がSNSに投稿。
撮影したと思われるのは福島・双葉町で、13年前の東日本大震災による原発事故で帰還困難区域となった地域です。

黄色い防護服を着た人物が侵入したのは学校。
カメラを案内するように教室に入ると、机にはランドセルなど子どもたちの持ち物が当時のまま残され、防護服の人物は頭を抱えるようなポーズをしています。

FNNが3年前に取材した旧双葉南小学校の映像と比べると、壁には剥がれそうな教育目標の紙があるなど、教室の特徴がよく似ているのが分かります。

さらに別の動画では、外国人男性が双葉町の旧役場と思われる施設にも侵入し、わが物顔で町長室に入ったかと思えば、町議会の議場にまで、ずかずかと足を踏み入れています。

旧役場をうろうろと歩き回っていると、現場に駆けつけた警備員を発見し、「俺たちに向けて叫んでいるぞ」と逃走を始める外国人男性。

「近くにいる!」と話しながら、警備員がいない裏口から逃げていきました。

動画の中には、一般の住宅の子供部屋に立ち入る姿も。

さらに、たんすの引き出しを開けて指輪などの装飾品を物色するような様子を映したものもありました。

複数のアカウントから投稿されたこうした動画は、3カ月以内に撮影したものだといいます。

動画を見た福島県民は、「ガスマスクをつけていて気持ちよくない」「そんな装備までして、何がしたいんだろう。心が痛い。学校に通っていた生徒がかわいそう」「単純に不法侵入。他人の家に土足で入って荒らされるのは良い物ではない」「(家の物を)持ち出されたりするのでは。また違う人が来たりするのでは」などと話しました。

「イット!」が動画を投稿した外国人らを取材すると、撮影した理由を「福島で起きた震災を世界中の人に知ってもらいたい。日本人を怒らせるつもりはなかった」と話しました。

帰還困難区域に侵入する行為について双葉町は、「町民が不安にならないよう警察などとも連携し、パトロールを強化していく」ということです。

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