治安部隊と衝突するデモ参加者ら=19日、バングラデシュ・ダッカ(ロイター=共同)

 バングラデシュで公務員採用の優遇枠をなくすよう求める学生のデモ隊と治安部隊の衝突が激化し、20日までに少なくとも104人が死亡した。英BBC放送(ベンガル語)が伝えた。治安の安定化を図るため、政府は20日、全土に外出禁止令を出し、軍を配置した。

 衝突は今月に入って激化した。16日以降は連日死者が出ている。地元紙は19日までの累計の犠牲者数が103人に達したと報じた。20日も一部で抗議活動が続き、1人が死亡したという。

 ダッカなどではインターネットが遮断され、通信環境が不安定な状況が続いている。

 バングラデシュでは、政府職員の採用枠の3割を、1971年のパキスタンからの独立戦争に加わった兵士の子息らに割り当てる措置があった。政府は批判を受けて2018年に廃止を決定。バングラデシュ高裁が今年6月、これを覆す判断を出したことが抗議デモの引き金となった。(共同)

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