アメリカの6月の消費者物価指数は前の年の同じ月に比べて3.0%上昇し、市場予想を下回りました。

 アメリカ労働省が今月11日に発表した6月の消費者物価指数は前の年の同じ月に比べて3.0%上昇し、事前に市場が予想していた3.1%を下回りました。

 伸び率は5月の3.3%を下回り、3カ月連続で縮小しています。

 また、物価の変動が大きい食品とエネルギーを除いた指数は3.3%の上昇で、伸び率は5月の3.4%から下回りました。

 アメリカの中央銀行にあたるFRB(連邦準備制度理事会)のパウエル議長は9日に議会の公聴会で証言し、「インフレだけがリスクではない」と指摘、利下げが遅すぎると経済や雇用に悪影響を及ぼす可能性があるとの懸念を示しました。

 市場では9月の利下げ観測が広がっていますが、FRBは今後の物価や雇用の情勢を慎重に見極めながら利下げを判断することになります。

 消費者物価指数の発表を受けてアメリカの利下げ時期が早まるとの見通しから長期金利が低下し、外国為替市場は一時1ドル=160円を割り込み、158円台半ばまで円高が進んでいます。

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