イラン中部フォルドゥの核施設の衛星写真=2009年9月(AP)

【カイロ=佐藤貴生】イランの最高指導者に忠実な革命防衛隊の司令官は18日、核に関する政策を見直す可能性があると述べた。イランが在シリア大使館を空爆された報復として13日に攻撃したイスラエルで、イランへの反撃が協議されていることを牽制(けんせい)した。

イランのタスニム通信によると、革命防衛隊で核施設の防護と安全を管轄するハクタラブ司令官は、「イスラエルが核施設の攻撃をイランへの圧力として使うなら、以前に述べた核政策を見直す」と語った。

イランはこれまで、核開発は平和利用が目的だと強調してきた。最高指導者ハメネイ師も、核兵器の開発や保有はイスラム教のファトワ(宗教裁定)で禁じられているとしている。

イスラエルは事実上の核保有国。司令官はイスラエルのすべての核施設に関する情報を獲得しており、イラン国内の核施設が攻撃された場合、イスラエルの核施設が「最新兵器の攻撃対象になる」とした。

ウランは濃縮度が90%になれば核兵器への転用が可能になるとされる。イランは2021年以降、濃縮度60%のウランを増産している。

鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。