今後も予想される「暑さ」について、市場や農家などからは野菜の生育への影響を懸念する声が大きくなっている。

「カランカラン」郡山市の総合地方卸売市場。旬の野菜が取り引きされる一方…。

福島テレビ・浅野晋平記者:「市場の予冷庫には、売り手と買い手が直接値段を交渉して決める相対売のキャベツが大量に並べられています。福島県産に加えて、現在は岩手県産のモノも多いということです」

4月下旬には産地の冷え込みで生育が遅れ、1箱10キロあたり4千円から5千円で取引されたキャベツ。現在は800円ほどまで下がり、例年と比べても200円から400円安くなっている。
郡山大新青果の渡部智昭部長は「(先月は)非常に天候が良く、生育が良かったというのが、やはり数量が増えた要因の1つになります。これから始まる産地がちょっと早めに出てきてしまったということで、全ての産地が出揃っちゃったというのが大きな要因」と話す。

暑さで生育が進んだことによる値崩れ。農家だけでなく、小売店にも影響を与えている。
郡山大新青果の渡部部長は「この暑さの影響は、消費の方にも影響しているので。お店自体で(消費者の動きが鈍く)キャベツが売れるような状態ではなかった。在庫の方は各仲卸とか、スーパーで多めに抱えるような状態になっちゃっています。安いから売れるとか、高いから売れるというものではなくて、売ごろとか値ごろ感がやっぱり大切」と話した。

キャベツが安いということで、消費者にとっては嬉しい状況といえるが、農家の方などはつらい状況ともいえる。安くなるとそれだけ多く売らないといけないから、安定した出荷と安定した価格での取引きというのが望まれる。
市場の関係者によると、2023年9月下旬から10月にかけて野菜全般が高騰したこともあり、今年も同じようなことになるのではないかと不安の言葉を口にしていた。

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