人口が世界一になり、国際社会での存在感が増すインドで19日、総選挙の投票が始まりました。3期目を狙うモディ首相率いる政権与党が優勢とみられています。

5年に一度行われるインドの下院総選挙は有権者が9億7000万人にのぼり「世界最大の選挙」といわれています。19日の日本時間午前10時半から、南部タミルナドゥ州など一部の地域で投票が始まりました。

直近の世論調査では、モディ首相率いる「インド人民党」を中心とした与党連合が543議席のうち過半数を獲得すると予想されています。

3期目を狙うモディ首相は、外国からの投資を積極的に誘致したりインフラ整備を進めたりして多くの雇用を生み出してきたと強調。GDP=国内総生産は2027年に日本を抜いて世界3位になると予測される中、こうした経済成長の実績をアピールしています。

党の公約には、日本の新幹線の技術を取り入れた高速鉄道網の拡張や、インド初となるオリンピックの招致が盛り込まれました。

一方、野党側は「若者の失業率が高く格差が広がっている」などと批判。また、ヒンドゥー教徒を優遇するモディ政権の「ヒンドゥー至上主義」や、野党・メディアに対する圧力など強権的な政治手法によって民主主義が後退するとの懸念も国内には存在します。

総選挙の投票は7回に分けて実施され、6月4日に一斉開票されます。

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