“アメリカ大統領選挙から撤退を”そんな声が日増しに高まる中、バイデン大統領(81)は民主党の議員に書簡を送り、「最後まで走り抜いて、トランプ氏を打ち負かすことを決意している」と、撤退の意思がないことを強調しました。


■健康不安も…ホワイトハウスは否定

バイデン大統領は7日、フィラデルフィアの黒人教会に呼ばれていました。隣に座る御年91歳のビショップからは「まだ80代のあなたは若い」と言われたといいます。

バイデン大統領
「私は分かっている。見た目は40歳だが、実際は少し年を取っている」

81歳がわざわざ若さをアピールする理由。最近、浮上したパーキンソン病の憶測と関係があるのかもしれません。

ホワイトハウス ジャンピエール報道官
「大統領はパーキンソン病の治療を受けている?NOです。治療薬を服用している?NOです」


■“撤退”を断固拒否

消えない健康不安説。大統領選まであと4カ月ともなると、周囲が浮足立ってくるのも理解できます。トランプ前大統領との支持率を見てみると、1年前に逆転されて以降、差が縮まることはあっても巻き返すには至っていないのが現状です。

民主党支持者
「ジョー・バイデンを愛しています。この100年で最良の大統領です。しかしもはや4年前のジョーではありません。彼のあらゆる主張を私たちは支えて闘います。そのこと自体は素晴らしいが、老いには勝てません」

中には撤退論も。

民主党 アダム・スミス下院議員
「大統領は立派な実績を出しているが、それをアピールできず、健康問題も出ている。バイデン氏は撤退すべきで、民主党の実績を強く訴えるのに適役ではない」

一方で、トランプ前大統領の相手を誰が務められるのか?という問題があります。ハリス副大統領を推す声がないわけではありませんが、広がりを見せてはいません。

民主党支持者
「初の黒人女性大統領になる姿が見たい。ただ、この国がそれを受け入れる準備ができているのかは分かりません」

元ファーストレディーのミシェル・オバマさんや、シンガー・ソングライターのテイラー・スウィフトさんといった名前も浮上はしていますが、現実性はゼロです。

バイデン大統領は強気です。

バイデン大統領
「党内のエリートたちは状況を理解しているくせに、私に『撤退せよ』と言うなら、党大会で私と指名を争えばいい」


■「選挙戦の継続」再び強調も…

議会が再開したアメリカ・首都ワシントン。バイデン氏は戦い続けるべきだと言う声も聞かれます。

民主党 ジョンソン下院議員
「大統領は前進する時期を見計らっているのでは。今は何をやってもやらなくても厳しい批判が出るので、やり過ごすしかありません」

民主党 ジャヤパル下院議員
「討論会では目も当てられないほどでしたが、今は彼が事実上の指名候補なので、我々としてはトランプ氏に利することは避けるべきでしょう」

バイデン大統領は、民主党の議員に対して書簡を送っています。

民主党議員への書簡
「私は党の指名候補選びにおいて全体の87%、1400万を超える票を獲得しました。民主党指名候補を決めるのは有権者であり有権者だけなのです。党内で民主主義を無視して、国内の民主主義を守れません。私にそんなことはできませんし、そうする気もありません」

クリントン政権で補佐官を務め、今はABCニュースの司会者のジョージ・ステファノプロス氏の独占インタビューでは…。

バイデン大統領
「(Q.トランプ氏に勝てないと確信したら身を引きますか?)全能の神が降臨して『そうせよ』と言うなら引くかもしれない。引きませんが。(Q.本当に?)本当です。神が降りて『ジョー、撤退しなさい』と言ってきたら身を引きますが、神は降りてはきません。(Q.民主党の両院の盟友や支持者から『あなたが残れば両院とも失う』と言われたら?)そうはならないので、その質問には答えません」

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