2024年7月8日、ウクライナ・キーウでロシアの攻撃で損壊した小児病院(ロイター=共同)

 ウクライナのゼレンスキー大統領は8日、ロシアによる各地への攻撃で子ども3人を含む37人が死亡し、負傷者は170人を超えたと発表した。小児病院や保育園、大学など100近い施設が損傷。ゼレンスキー氏は「ロシアは責任を負うべきだ」と非難し、ロシア領内の戦闘機を破壊する必要性を訴えた。

 首都キーウ(キエフ)は全10地区のうち7地区が攻撃を受けた。ミサイルが着弾し、子ども3人を含む7人が死亡した集合住宅は一角が崩壊し、8日夜もがれきの除去作業が続いた。

 イエルマーク大統領府長官は攻撃を非難し、9日からワシントンで始まる北大西洋条約機構(NATO)首脳会議で話し合うよう求めた。国連安全保障理事会は、緊急会合を9日に開くと決めた。

 ウクライナ空軍によると、ロシア軍は8日、極超音速巡航ミサイル「ツィルコン」など38発を発射、このうちウクライナ軍は超音速ミサイル「キンジャル」など30発を迎撃した。

 経済誌フォーブス・ウクライナ版はロシアによる8日の攻撃の費用が2億ドル(約320億円)以上だとする試算を報じた。(共同)

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