中国の習近平国家主席はハンガリーのオルバン首相と会談し、ウクライナ情勢をめぐり積極的な役割を果たしていく考えを改めて強調しました。
中国国営の新華社通信によりますと習近平国家主席は8日、北京を訪問中のハンガリーのオルバン首相と会談しました。
オルバン首相は今月に入り、ロシアのプーチン大統領やウクライナのゼレンスキー大統領と相次いで会談していますが、習主席は「ウクライナ危機の政治的解決に取り組んでいるオルバン首相の努力を評価する」と述べたということです。
その上で習主席は「早期の停戦を通じて政治的解決を図ることがすべての当事者の利益になる」とし、「戦闘をエスカレートさせないことが重要であり、国際社会はロシアとウクライナ双方が直接対話と交渉を再開する条件を整えるべきだ」と主張しました。
中国は先月、ブラジルとともに独自の和平提案を行うなどウクライナ情勢に積極的に関与する姿勢を見せる一方、スイスで行われた「平和サミット」には欠席するなどロシア寄りの姿勢を鮮明にしています。
ハンガリーは今月からEU=ヨーロッパ連合の議長国を務めていますがオルバン首相が「中国・EU関係の健全で安定した発展を促したい」と述べたのに対し、習主席は「中国とヨーロッパの間には根本的な利害の対立はない」と述べ、EU諸国との関係強化に努める考えを改めて示しています。
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