イスラエル軍の空爆を受けた場所を歩くパレスチナの人たち=パレスチナ自治区ガザ地区北部ガザ市で2024年7月4日、ロイター

 パレスチナ自治区ガザ地区の停戦交渉を巡り、米ニュースサイト「アクシオス」は4日、イスラエル首相府が代表団の派遣を承認したと報じた。イスラエルの対外諜報(ちょうほう)機関モサドのバルネア長官らが仲介国のカタールを訪れる見込みだ。代表団のメンバーからは、交渉が成立する「現実的な可能性」があるとの声も出ており、イスラム組織ハマスとの停戦へ向けて前進するか注目される。

 停戦案は3段階で構成され、第1段階の休戦中にハマスが一部の人質を解放した後、第2段階では「恒久的な敵対関係の解消」を実現するとしている。第3段階では、ガザの復興計画に移行する。

 アクシオスによると、ハマスが3日に示した見解には、停戦案の第2段階は実現しない恐れがある一方で、第1段階に入ることを可能にするような柔軟さが含まれているという。イスラエル政府高官は、詳細の交渉が始まれば、2~3週間以内に合意に達する可能性があると示唆した。

 イスラエルのネタニヤフ首相は4日、バイデン米大統領と電話協議し、「すべての目標を達成して戦争を終結させる」と従来の立場を主張している。

 米政府高官はハマスが大きく立場を調整し「突破口を見つけた」と強調する一方、未解決の問題が残っており、数日以内に合意に達する見通しはないと述べた。【エルサレム松岡大地】

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