高齢不安が広がり、選挙戦継続が疑問視されているバイデン米大統領は3日、選挙対策チームと電話会合を行い、選挙戦にとどまると言明し、スタッフらの懸念払拭に努めた。また、民主党議員や同党の州知事とも会談し、再選にふさわしいと主張した。

バイデン氏は陣営の一斉メールで「私は最後まで選挙戦に残る」と表明。共和党のトランプ前大統領に勝つために「数ドルずつの寄付」を支持者に呼びかけた。

バイデン氏は20州を超える民主党の知事、ワシントンDC市長と対面やオンラインで会談。ニューヨーク、ミネソタ、メリーランドの州知事は、先週の大統領選討論会でのパフォーマンスを巡り率直な議論を交わしたと明かした上で、バイデン氏への支持を表明した。


 

同氏はラジオ番組でも戦い続けると強調。「私はしくじり、失敗した。それが(討論会の)ステージでの90分間だ。(しかし、)私がこの3年半やってきたことを見てほしい」と語った。

また、同氏に代わる候補として頻繁に名前が挙がるカリフォルニア州のニューサム知事は短文投稿サイトのXにバイデン氏を全面的に支持していると投稿した。

ホワイトハウスのジャンピエール報道官は、バイデン氏が大統領選からの撤退を検討しているかという記者団からの質問に「絶対にない」と応じた。

リード築くトランプ氏

だが直後に発表された米紙ニューヨーク・タイムズ(NYT)とウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)の全米世論調査では、先週の討論会以降、トランプ氏がバイデン氏に対しかなりのリードを築いたことが分かった。

NYTと米シエナ大学による調査ではトランプ氏の支持率が49%と、バイデン氏を6ポイント上回った。WSJの調査でもトランプ氏が6ポイントリードした。

一方、民主党のグリハルバ下院議員(アリゾナ州選出)は、バイデン氏に大統領選からの撤退を要請。セス・モールトン下院議員(マサチューセッツ州選出)はバイデン氏の年齢を問題視し、「残念ながら、現状ではトランプ大統領が誕生する可能性が高い。バイデン大統領が若返ることはない」と述べた。

民主党の大口献金者であり、ネットフリックスの共同設立者であるリード・ヘイスティングスはバイデン氏に撤退を求めた。

民主党議員や献金者は、バイデン氏が5日にウィスコンシン州マディソンを訪問した際に収録され、週末に放映予定のABCニュースとのインタビューでの同氏の言動に注目している。

バイデン氏の後任候補としては、カマラ・ハリス副大統領が支持を集めている。

バイデン氏が撤退した場合にハリス氏を大統領候補として支持すると表明している民主党のジム・クライバーン下院議員は、バイデン氏が撤退した場合、党は「ミニ予備選」を行うべきだとCNNに語った。仮にハリス氏が候補となった場合に誰が2番手に適切かを検討する機会にもなるとした。



[ロイター]


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