ジャーナリストの保護などに関わる国際NGO「国境なき記者団」は、台湾を拠点に活動している職員が香港で入境を拒否されたと明らかにしました。職員が香港で入境を拒まれるのは今回が初めてだということです。

国際NGO「国境なき記者団」は10日、台湾を拠点に活動している職員1人が香港の国際空港に到着した際、当局により、6時間にわたり拘束されて尋問を受け、入境を拒否されたことを明らかにしました。

職員は中国共産党に批判的だった香港紙「リンゴ日報」の創業者・黎智英氏が「香港国家安全維持法」に違反した罪に問われている裁判の傍聴などを目的に香港を訪れたということです。

「国境なき記者団」は職員が香港で入境を拒まれるのは今回が初めてだとしたうえで、「すでに深刻化している香港の報道の自由がさらに後退していることを示している」と非難し、当局に説明を求めるとしています。

香港では先月、スパイ行為などを取り締まる「国家安全条例」が施行されたことを受けてアメリカ政府系の放送局が香港支局を閉鎖していて、政府による言論統制が一層強まっているとみられます。

鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。