英紙フィナンシャル・タイムズ(FT)とサンデー・タイムズは6月30日、7月4日に行われる下院総選挙を控え、約20年ぶりに労働党を支持すると表明した。写真は労働党のスターマー党首。6月29日、ロンドンで撮影(2024年 ロイター/Suzanne Plunkett)

英紙フィナンシャル・タイムズ(FT)とサンデー・タイムズは30日、7月4日に行われる下院総選挙を控え、約20年ぶりに労働党を支持すると表明した。

FTは総選挙で2005年以降は労働党を支持していなかったが、6月30日付の社説で、英国は新たな出発を渇望しており、それを実現する機会は労働党に与えられるべきだと指摘。「スターマー党首が率いる労働党は今日、この国が必要としているリーダーシップを提供するのに、より適切な態勢にある」と主張した。

サンデー・タイムズは社説で、英国は14年間にわたる労働党政権を経て現在、「抜本的なリセット」を必要としていると指摘。同紙は2005年以降の総選挙で毎回、保守党を支持してきたが、英国は「疲弊した」政党では存続できないと警笛を鳴らし、「当紙は現在、政府の能力を回復する任務は労働党に委ねられるのが適切な時期だと考えている」と訴えた。

サンデー・タイムズは、英国の欧州連合(EU)離脱の是非を問う国民投票が実施された2016年以降、政治は混迷を極め、保守党は有権者にとって最も重要な医療、教育、経済といった問題から目を背けてきたと指摘。一方でFTは、スターマー党首指揮下の労働党は中道寄りに路線を修正し、「介入主義と過度な規制への志向」は懸念されるものの、経済の再活性化に重点を置いていると称賛した。



[ロイター]


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