金杉中国大使は11日、天津市トップの陳敏爾氏と会談した。

陳氏はワシントンで行われた日米首脳会談には触れず、日本とのビジネス交流を進める考えを強調した。

この中で金杉氏は訪問先の天津市で日本企業を視察したことを伝え、中国との人的交流が大事だとの認識を示した。

さらに、日本人が中国に入る際のビザを免除する措置を早期に解禁するよう求めたほか、日本人の拘束事件による安全上の懸念を伝えた。

陳氏は日本とのビジネス環境を改善する意欲を示したほか、「外国人の安全を重視している」と語った。

日米の防衛協力の強化を確認した日米首脳会談について、中国側が言及することはなかった。

国内経済の停滞が指摘される中国としては、日本とのビジネスや人的な往来を通じてその活性化を図りたいものとみられる。

天津訪問を終えた金杉氏は「全体としては意味のある出張だった」と成果を強調した。

陳氏は中国共産党の幹部の政治局委員を務め、習近平国家主席の側近として知られている。

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