オーストラリアを訪問中の中国の李強首相はアルバニージー首相と会談し、経済や気候変動問題の分野などで協力を深めることで一致しました。

中国の李強首相は17日、オーストラリアのキャンベラでアルバニージー首相と会談し、戦略的経済対話や気候変動問題への協力などを盛り込んだ文書に署名しました。

会談後の共同記者会見で、李首相は「我々はいくつかの相違点を適切に管理することに合意した」としたうえで、「より成熟し、安定した関係を築いていく」と強調。

アルバニージー首相も「両国間の貿易は今後もオーストラリアの企業を成長させ続けるだろう」と経済面で協力を深めることを歓迎する姿勢を示しました。

また、アルバニージー首相は中国側が来年以降も2頭のパンダを貸し出す方針を表明したことに感謝を伝えました。

一方、中国外務省によりますと、会談で李首相は、オーストラリアがアメリカなどとの安全保障の枠組み「AUKUS」の参加国であることを念頭に、「中国は陣営間の対立に反対だ」とけん制したということです。

アメリカとの対立が深まるなか、中国としてはオーストラリアとの関係を強化することで、アメリカとオーストラリアの連携の足並みの乱れを誘いたい狙いもあるとみられます。

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