※写真はイメージです Sergey Uryadnikov - shutterstock -

<米フロリダ州ウォルトン郡で海水浴客がサメに襲われる事故が相次ぎ、被害に遭った人々は手足を切断するなどの重傷を負った。2時間足らずの間に2カ所で3人がサメに襲われた>

6月7日、45歳の女性と10代の少女2人が数時間の間に別々の場所でサメに襲われたもので、3人とも怪我は快方に向かっているということだ。

怪我をした15歳の少女ルル・グリビンの母親であるアン・ブレア・グリビンは9日、入院患者やその家族の支援ネットワーク構築を手助けするウェブサイト「CaringBridge」に投稿を行い、娘の容態や娘が人工呼吸器を外して最初に発した言葉を共有した。

「(医師によれば)娘は左手をサメに噛みちぎられており、右足は膝と腰の中間あたりで切断しなければなりませんでした」とアンは投稿し、さらにこう続けた。

「娘は体内の血液の3分の2も失っていました。もちろん、自分の子どもがそんな目に遭うとは誰も思いませんが、不幸中の幸いで娘は生きています」

「娘の回復は順調で、8日には人工呼吸器のチューブが外れ、自力で呼吸ができました」と彼女はさらにつけ加えた。「これが最初の大きな一歩でした。そして落ち着いたところで娘が最初に私たちに言ったのは『わたし、やったわ』という言葉でした。そう彼女は、生き延びたのです」

アンは続けて、サメに襲われた時のことについて入院中のルルが語った内容を共有した。砂州で友人5人とウニを探していたところ、サメに「手を咬まれ、次に足を咬まれた」という。

近くにいた勇敢な人々が救助にあたる

その後ルルの友人(17)が足を咬まれたところで、近くにいた人々が助けに駆けつけてきた。米CBSの系列局WTVRによれば、この17歳の友人は「片方の足に軽傷を負った」ということだ。

「ルルによれば、男性が彼女のもう片方の腕をつかんで引っ張り、別の若い青年が岸まで連れていってくれたそうです」とアンは書き、さらにこう続けた。「岸にたどり着いたところに2人の医師と若い女性2人がいて、女性のうち一人は看護師でした」

「彼らがルルの傷口に止血帯を巻いてくれました。それが娘の命を救う上で、きわめて重要な役割を果たしたと思います」

「これから娘は幾つもの手術を受けることになり、私たち家族の生活はこれまでとは完全に違うものになるでしょう。それでも、ルルは強くて美しくて勇敢で、数えきれないほどたくさんの素晴らしいところがあります」

さらに10日に行った投稿の中でアンは、ルルが入院中に自分をサメから引き離しビーチまで運んでくれたという2人の男性に会い、彼らに「命を救ってくれてありがとう」と伝えたと明かした。

またルルは家族に、自分が怪我をしたから「ママとパパは障害者用の駐車場を使えるようになるね」と冗談を言ったという。

エリザベス・フォーリー(45)は、ルルとその友人がサメに襲われてから2時間以内に、約6.4キロメートル離れた場所でサメに襲われた。

キリスト教系クラウドファンディングのウェブサイト「GiveSendGo」の寄付ページによれば、エリザベスは左手を失い、「腹部にも重傷を負った」という。

WTVRによれば、夫のライアン・フォーリーは9日に教会で行われた礼拝の中で、「妻はかなりの傷を負ったものの、なんとか持ちこたえており、とても前向きに治療に臨んでいる」と述べた。

サウス・ウォルトン消防署のライアン・クロフォード署長は7日の事故について、「極めて異例だ」と述べた。同郡の当局者らは、通常は滅多に起こらないのに今回はサメの襲撃が相次いだ理由について、専門家に調査を依頼した。

2カ所で起きた今回の事故が、同一のサメによるものかどうかは分かっていない。

サメ襲撃の緊迫映像

鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。