台湾北部の川の河口に中国籍の男の操縦する小型船が侵入する事件がありました。中国側は「純粋に彼の個人的な行動だ」とし、政治的な背景を否定しています。

 男は台湾北部・新北市の河口付近で9日午前、他の船との接触事故を起こして逮捕されました。

 台湾当局によりますと、男は中国籍で、中国海軍の元軍人とみられるということです。

 警備担当者は当初、男の小型船を台湾の漁船と勘違いして必要な対応を取っておらず、当局はミスを認めて関係者を処分する方針です。

 現場から台北市の中心部までは約20キロという近さでした。

 一方、中国当局は12日の会見で、男の侵入は「個人的な行動だ」と説明したうえで、台湾側が「政治的な駆け引きで騒ぐ必要はない。この男が本土に戻った後、関連規定に従って処罰する」としています。

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