イスラエル軍が空爆した国連パレスチナ難民救済事業機関(UNRWA)が運営する学校周辺を歩く人たち=パレスチナ自治区ガザ地区中部ヌセイラットで2024年6月6日、ロイター

 パレスチナ自治区ガザ地区のイスラム組織ハマスとイスラエルの停戦交渉を巡り、米紙ウォール・ストリート・ジャーナルは6日、ハマスのガザ地区トップのシンワル氏が「ハマスが銃を放棄することも、それを求める停戦案に合意することもない」と仲介国に伝えたと報じた。米国が発表した停戦案では最終的にハマスの非武装化を目指すとされており、シンワル氏はこれを拒否した形だ。ただ、ハマスの別の幹部は停戦案を前向きに検討しているとされ、内部で調整が続いている。

 WSJによると、シンワル氏は「イスラエルが恒久的な停戦を約束する場合のみ、停戦案を受け入れる」とハマスの従来の立場を強調した。停戦案では一時休戦を実施した後、「恒久的な敵対関係の解消」について協議することになっている。ハマスのハムダン報道官は、停戦案の履行について米国などの保証を求めている。

 一方、交渉を仲介するカタールの外務省報道官は6日、ハマスからまだ正式な回答を受け取っていないと述べた。AP通信によると、ハマスは今後数日のうちに結論を出す見込みだという。

 また、ガザ中部でイスラエル軍が国連パレスチナ難民救済事業機関(UNRWA)の学校を空爆したことを巡り、地元メディアは6日、死亡した40人以上のうち、9人が女性、14人が子どもだったと報じた。UNRWAによると、当時、学校には約6000人が避難していたという。イスラエル軍は「武装勢力を標的にした」と主張している。【エルサレム松岡大地】

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