北朝鮮国営の朝鮮中央通信は27日、同日開催された日中韓首脳会談の共同宣言で「朝鮮半島の非核化」が言及されたことについて、「我が国の自主権に対する挑戦で、内政干渉だ」と批判する外務省報道官の談話を伝えた。

 共同宣言には「(3カ国首脳が)朝鮮半島の非核化、拉致問題についてそれぞれの立場を強調した」などの文言が盛り込まれた。北朝鮮は昨年9月、最高人民会議(国会)で核戦力の強化を憲法に明記することを決定していた。

 談話は朝鮮半島の非核化について議論することは「我が国の神聖な主権と人民の総意が反映された憲法を全面否定する政治的挑発で、主権侵害だ」と指摘。「米国の核の脅威が北朝鮮を核保有へと導き、米韓の敵対行為と軍事的威嚇が北朝鮮の核武力強化を推進する決定的な要因になった」と核保有を正当化した。また、朝鮮半島の完全な非核化は「理論的にも物理的にもすでに消滅している」とも強調した。【ソウル日下部元美】

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