アフリカ・ガーナに不法に捨てられた電子機器のごみでアート作品をつくり続けている福井市出身のアーティスト長坂真護さん( 39)の個展が23日から西武福井展で始まりました。
アーティスト長坂真護さんは、「(日本も)環境問題、経済、色んなところで不安を覚えるが、(世界には)もっと苦しんでいる人たちがいることを忘れてほしくない」と強調します。
23日から西武福井店で始まった長坂真護展は福井では10年ぶりとなる個展で、長坂さんが制作しているのは、ごみとなったアイロンやパソコンのキーボードなど電子機器の廃棄物を使った独特の作品です。
アフリカ・ガーナには、世界最大とされる不法に投棄された電子機器の処理場があります。「先進国の経済が発展する中で、そのごみを売って生活している子供たちがいる。僕は衝撃が走ったんです」と長坂さんは話します。
地元の人たちは有害物質にさらされながら、燃やしたごみからわずかな金属を取り出して生活の糧にしています。「廃棄物を自分の手にとり、先進国のみんなに伝えなければいけないと思った」というのが制作の大きな理由です。
長坂さんは、現地の廃棄物を使って年間約500の作品を手がけ、作品の売り上げ金で
現地にリサイクル工場を造ったり、コーヒーなどの農園事業を展開したりして地元住民の雇用につなげています。今回の個展では、約140の作品を展示し買うこともできます。
「数百着の服を使い長坂さんが作ったブロック作品」、リサイクルという名のもと先進国からガーナへ輸出された大量の衣服が地元の海にまで捨てられている現状を、この作品で立体的に表現しています。
作品展は6月4日まで、福井市の西武福井店で開かれています。
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