乱気流による緊急着陸の映像。そこには乱気流で乗客がたたき付けられたとみられる痕跡が。

■「晴天でも乱気流」危険性を指摘

 晴天でも乱気流が発生する危険性が指摘されています。

 21日、ロンドンからシンガポールに向かっていた航空機が激しい乱気流に巻き込まれ、タイの空港に緊急着陸しました。

 乗客1人が死亡、69人がけがをしました。当時、機内は食事のサービス中で、多くの人はシートベルトをしていなかったとみられます。

乗客
「多くの人たちが天井にぶつかり、立っていた何人かは宙返り状態になりました」

 機内の映像を見た専門家は…。

航空評論家(元日本航空機長) 小林宏之氏
「客室乗務員が乗客の食事とか飲み物を準備するギャレー(キッチン)でカートが上に上がってしまって、飛び上がって天井を突き破って。飛行機の天井に色んな配管類があるので、それがむき出しになってしまっている」
「(Q.天井のへこみができたのは?)人間が持ち上げられて乗客の頭等でへこんでしまったと思う。それだけ激しかった」

 乱気流は晴れていても発生するといい、航空機が遭遇すると激しい揺れが生じ、シートベルトをしていなければ乗客乗務員が体を投げ出される事故につながるといいます。

航空評論家(元日本航空機長) 小林宏之氏
「乱気流には大きく分けて2つあって、雲もない所でも乱気流が起きるという“晴天乱流”。もう1つは“積乱雲による乱気流”。今回のケースはそのどちらかではないかと思う。自然現象を相手にしているので100%予測はなかなか難しい」

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