ニューカレドニアの中心部・ヌメアで、13日に大規模な暴動が発生したため空港が閉鎖され、日本人旅行者約50名が足止めされている。
イット!はニューカレドニアの離島、イルデパン島に取り残された、日本人旅行客を取材し現状を聞いた。
2人の日本人女性は、天国に一番近い島ともいわれる、南太平洋のフランス領、ニューカレドニアに旅行に訪れていたが楽しいバカンスが一変、厳しい生活が続いているという。
ニューカレドニアの中心部・ヌメアで、先週13日から起きている大規模な暴動により、これまでに、憲兵を含む6人が死亡、約270人が逮捕されている。暴動は治まらず、空港は閉鎖されたままで、日本人の女性2人も、滞在先のイルデパン島に取り残されている。
友人と観光のため島を訪れたAさんは、当初11日から15日までの、3泊5日の予定だったという。しかし、13日の朝になって、ホテルをチェックアウトしようとしたところ、ホテルのスタッフに「すべてのフライトがキャンセルだよ」と突然言われ、イルデパン島から出られない状況になってしまったという。
ニューカレドニアの航空会社によると、空港は25日まで閉鎖される見込みのため、Aさんたちは、予定では3泊だったにもかかわらず、合計13泊の滞在を余儀なくされているという。
追加で発生する費用は、ホテル代だけで50万円以上で、1日当たり約1万円の食費を加えると、追加費用の合計は60万円を超える。
さらに、ホテルでの朝食にも暴動の影響が出ているという。島に取り残された旅行客・Aさんは、「最初は、朝食はビュッフェスタイルで、パン・フルーツが多く並んでいたが、オーダー式になりました。暴動前は果物は、1人あたり2切れ、スイカは大きい三角の1切れだったが、きのうから小さい丸のボールに変わっていた。ホテルも節約しているような状況」と話す。
暴動以降、イルデパン島のガソリンが枯渇し、本島への移動が困難になり、食料などが届かず、備蓄でやりくりする日々が続いているというのだ。
Aさんが滞在するホテルには、アメリカ人やオーストラリア人など、約30人の観光客が取り残されているが、島にいる日本人はAさんたちだけ。
Aさんは、「わたしたちだけ日本人で、島に取り残されている。いつ迎えが来るかわからない。いつまで状況が続くのか一番不安。離島に誰か助けに来てくれることを祈って、待ち続けているので、どうかよろしくお願いします」と訴えた。
こうした中、オーストラリアとニュージーランド政府は、ニューカレドニアから旅行中の自国民を退避させるため、航空機を派遣することを明らかにした。
さらに、早期の出国を希望している数名の日本人についても、オーストラリアの協力を得て、出国する方向で調整している。
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