北朝鮮の金正恩総書記

 イランのライシ大統領らがヘリコプター事故で死亡したことを受け、北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党総書記は20日付で、暫定大統領に就いたイランのモハンマド・モフベル第1副大統領に「イラン人民と自主と正義を目指す世界の人民にとって大きな損失」との弔電を送った。21日に朝鮮中央通信が伝えた。イランと北朝鮮は共に「反米」を掲げ、核・ミサイル開発でも協力してきたとされている。

 金氏は弔電でライシ氏を「イラン人民の偉業に多大な貢献をした、傑出した政治活動家で、朝鮮人民の親しい友人だった」と評価。イラン国民が「大きな喪失の痛みを乗り越えて、強力なイランを建設するために力強く前進していくと確信している。遺族たちが一日も早く安寧を取り戻すことを心から祈る」とし、深い哀悼の意を表した。

 北朝鮮とイランはウクライナ侵攻を続けるロシアに対し無人機(ドローン)や弾道ミサイルを提供しているとされる。4月には北朝鮮の対外経済相らがイランを訪問しており、経済や軍事分野での協力を議論した可能性が指摘されていた。【ソウル日下部元美】

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