ヘリコプターの事故で死亡したイランのライシ大統領の葬儀が21日に行われると、国営メディアが報じました。

イランの国営メディアによりますと、ライシ大統領の遺体は現在、墜落現場に近い北西部の町・タブリーズにあり、21日にタブリーズなどで葬儀が行われた後、最終的に大統領の故郷である北東部の町に安置される見通しです。

事故を受けて、最高指導者のハメネイ師は20日、大統領を含む犠牲者のために5日間、国をあげて喪に服することを発表。また、イランの憲法に則り、モフベル第1副大統領を大統領代行に任命しました。

国営メディアは新たな大統領を選ぶ選挙が来月28日に行われる見通しだと伝えていますが、ライシ氏と同じ保守強硬派の候補に有利な審査が行われる可能性が高く、反米の強硬路線は継続するとみられます。

「1分間の黙とうをささげます」

国連の安全保障理事会では20日、事故で死亡したライシ大統領やアブドラヒアン外相らを悼み、1分間の黙とうがささげられました。

ライシ大統領が死亡したことについて、アメリカ政府は「公式の哀悼の意を表明する」との声明を発表しました。

カービー大統領補佐官は「哀悼の意を表明するのは一般的な習慣だ」と説明したうえで、「ライシ大統領にはテロリストを支援していた責任がある。その手は血に染まっていた」とも述べました。葬儀に代表を派遣するかについては「現時点でコメントはない」としています。

また、国務省のミラー報道官は、ライシ大統領を乗せたヘリコプターの墜落後、イラン政府からアメリカ政府に対して捜索への協力要請があったことを明らかにしました。

「今回のような状況であれば、どんな政府に対しても協力する用意があるが、今回は実務的な理由で協力することはできなかった」と説明しています。

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