イスラエルの戦時内閣のメンバーであるガンツ前国防相は、ネタニヤフ政権が3週間以内にパレスチナ自治区ガザの戦闘終結後の統治などについて行動計画を策定しなければ、政権を離脱する、と表明しました。

イスラエルの戦時内閣のメンバー、ガンツ前国防相は18日、テレビ演説を行い、パレスチナ自治区ガザでの戦闘終結後の統治などについて6項目におよぶ目標を提言しました。

目標には、人質の解放やイスラム組織「ハマス」の打倒のほか欧米やアラブ諸国、パレスチナ勢力によるガザ統治のための仕組みの創設などが掲げられています。

ガンツ氏は、ネタニヤフ政権が来月8日までにこうした目標を盛り込んだ行動計画を策定しなければ、戦時内閣のメンバーを辞任し、政権から離脱する、と表明しました。

一方、ネタニヤフ首相は声明で「ハマスでなく首相に最後通告を出すのか」と強く反発しています。

野党の党首でもあるガンツ氏は世論調査で次期首相の最有力候補とされています。

ガザ地区の戦闘終結後の統治のあり方をめぐっては、ガラント国防相もネタニヤフ首相の主張を公然と批判したばかりで、政権内の亀裂が深まっています。

こうした中、UNRWA=国連パレスチナ難民救済事業機関のラザリーニ事務局長は18日、イスラエル軍が今月、ガザ地区南部のラファで限定的な地上作戦を始めて以降、80万人がラファからの避難を余儀なくされたと発表しました。

その上で、「ガザの住民が『安全』もしくは『人道的」な地域に避難できるという主張は誤りで、ガザに安全な場所はない」と強調、「停戦に合意すべき時が来ている」と訴えています。

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