Glenn Germany/Facebook

<米ペンシルベニア州の教会で牧師に向けて引き金を引いた男の自宅からは、男のいとこの遺体が発見された>

米ペンシルベニア州にある教会で5月5日、礼拝を執り行っていた牧師の目の前に銃を持った男が現れ、牧師に向けて引き金を引く事件が発生した。事件の一部始終は礼拝のライブ配信用のカメラによって捉えられており、男はその場で拘束され起訴された。

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ペンシルベニア州警察によれば、バーナード・ジュニア・ポライト被告(26)は、ジーザス・ドウェリング・プレース教会で礼拝をライブ配信していたグレン・ジャーマニー牧師に向けて至近距離から銃の引き金を引いた。まさに絶体絶命の状況だが、幸運にも銃が「弾詰まり」を起こしたと見られ、ジャーマニー牧師は九死に一生を得たのだった。

ジャーマニーは本誌の取材に対して、「説教を始めたところで、一人の男性が後ろの方から前に移動してきたのが見えた」と述べ、さらにこう続けた。「最前列の礼拝出席者の前を横切り始めたが、最初のうちは警戒していなかった」

ジャーマニーはその人物とは面識がなく、礼拝に出席するために来た人だろうと考えていたという。

「すると彼が立ち止まり、銃を取り出した。そこで状況が一変した」とジャーマニーは説明した。ポライトが銃を取り出した時、ジャーマニーはとっさに身を隠したという。「考える時間などなかった」

とっさに犯人に飛びかかった助祭

銃が弾詰まりを起こすと、助祭のクラレンス・マッキャリスターがポライトに飛びかかった。ジャーマニーも手伝って2人でポライトを取り押さえ、銃を取り上げて警察の到着を待った。

ジャーマニーはマッキャリスターを「真のヒーローだ」と称えた。「彼が反応してくれたお陰で、説教壇の後ろから出て彼を手伝うチャンスを得ることができた」と彼は述べた。事件についてはまだ気持ちの整理に時間がかかるが、生きていることに感謝していると彼は言う。

ポライトはジャーマニーとも教会とも直接のつながりはなかった。だがジャーマニーは、教会が地元コミュニティーとの関わりを持っていることが、事件を引き起こす一つの要因になったかもしれないと考えている。

「私たちは地元コミュニティーとの絆を深め、地元の人々の手助けをしている。彼は私がその活動を行うのを阻止したかったのだと思う」とジャーマニーは語った。

犯人の自宅で従兄弟の遺体を発見

アレゲニー郡警察は本誌に対して、同じ日にポライトの自宅でも発砲があったという通報を受けて駆けつけたところ、ポライトの従兄弟であるデレク・ポライト(56)の遺体を発見したと述べた。警察はこれを殺人事件と断定し、ポライトを殺人罪で起訴した。

ジャーマニーは、ポライトの自宅で遺体が発見されたと聞いて、教会での銃撃未遂について改めて思うところがあったと語った。「それを聞いて彼が持っていた銃には弾が入っており、彼は引き金を引いたのだと実感した。その日、私は本当に死んでいたかもしれなかった」

「銃に弾が詰まり、私たちが生きていることができるのは、神の御恵みがあったからこそだと思う」「今回の事件を受けて私の信仰は深まり、神への信頼もますます強くなった」

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