大谷翔平選手の口座からの不正送金などの罪で訴追された水原一平元通訳(39)が、司法取引で有罪を認めたため起訴したとアメリカの連邦検察が発表しました。
8日に提出された司法取引の合意書の中には、水原被告が歯の治療を装って6万ドル=約930万円をだまし取った新たな手口も記載されていました。
大谷選手から治療費として6万ドルの小切手を受け取ったうえで、承諾がないまま大谷選手のデビットカードを使用して歯科医に6万ドルを支払い、使わなかった小切手は換金して自身の口座に入金するという手口が司法取引の合意文章から明らかになりました。
X(旧Twitter)上では、「900万ってどんな治療したんだろうな…」「アメリカって歯の治療に930万いるんですの?」など高額な歯科治療について、驚きの声がみられました。
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■元アメリカ総局長に聞く 高額医療費のギモン■元アメリカ総局長に聞く 高額医療費のギモン
イメージ この記事の写真900万円もの高額な治療は、法外な値段なのでしょうか?
元ANNアメリカ総局長の名村晃一さんに聞きました。
Q.歯の治療で900万円もかかるものなんですか?
名村さん
「治療の内容にもよりますけど、全くあり得ないことではありません。アメリカは医療費が高額です。盲腸の手術でも無保険であれば500万円以上は覚悟しておかないとなりません。なので歯の治療で900万円はおかしい金額ではありません」
Q.もし保険に入っていたら?
「保険の種類や病気の症状にもよりますが、日本で支払う金額と変わらない場合もあります。ただ注意しないといけないのが、一般の健康保険と歯科で適用される保険が別だということです。アメリカでは一般の健康保険に加入していても、歯科の保険にしていない人もいます」
アメリカ合衆国国勢調査局の2022年の調査によりますと、アメリカにおける民間医療保険加入率は65.6%です。通常の医療保険では歯科はカバーされないため、別途、歯科保険への加入が必要であることから、その加入率はさらに低いと考えられます。
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■旅行保険の意外な落とし罠■旅行保険の意外な落とし罠
イメージ日本からの旅行で行く際にも注意が必要です。
名村さん
「海外旅行保険には、この歯科保険が含まれていないものがあります。旅行保険に入っているからと安心して歯医者にかかると高額な請求をされたといったケースもあります。補償内容をよく確認しておくことが大切です。なんといっても、日本でしっかり治療してから渡米すると安心です」
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