北朝鮮の国旗=ゲッティ

 米シンクタンクの戦略国際問題研究所(CSIS)は6日、北朝鮮の北西部にある東倉里(トンチャンリ)の「西海(ソヘ)衛星発射場」を4月29日に撮影したという衛星写真の分析結果を公表した。発射場では4月下旬に大型の液体燃料式ロケットエンジンの燃焼実験が実施されたとの見方を示した。

 CSISによると、写真からは実験台周辺の草木が燃えて土がむき出しになるなど地面に痕跡が確認でき、複数の関係筋の情報を総合すると、4月の第4週に燃焼実験を実施したとみられるという。この実験について、北朝鮮が弾道ミサイルや大型で高度な「人工衛星」打ち上げロケット計画のため、液体燃料式ロケットエンジン技術の開発を追求し続けていることを明確に示すものだと指摘した。

戦略国際問題研究所(CSIS)が公表した北朝鮮北西部東倉里にある西海衛星発射場を2024年4月29日に撮影した衛星写真=CSIS/Beyond Parallel/Airbus DS 2024提供

 北朝鮮は昨年11月、西海衛星発射場から軍事偵察衛星「万里鏡1号」を打ち上げ、成功したと発表。これに続き、2024年は軍事偵察衛星を3基打ち上げる計画があるとしており、日米韓3カ国が警戒と監視を続けている。【ワシントン西田進一郎】

鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。