トランプ次期米大統領は22日、国防次官(政策担当)にエルブリッジ・コルビー氏を起用する方針を発表した。コルビー氏は「日本の防衛費は国内総生産(GDP)の3%を目指すべきだ」と提唱。日本は2027年度に防衛費を「GDPの2%」とする目標を掲げて増額を進めているが、次期米政権がさらなる防衛費の増額を求める可能性もある。
コルビー氏は第1次トランプ政権では、国防次官補代理として、国防政策全般の指針「国家防衛戦略」の策定を主導した実績がある。中国の覇権主義に警鐘を鳴らす保守派の論客として知られ、次期政権入りが有望視されてきた。
トランプ氏は22日の声明で「コルビー氏は米国第一主義の外交・国防政策の提唱者だ。米国の軍事力を再構築し、『力による平和』を達成するために国防長官らと協力するだろう」と期待感を表した。
トランプ氏は国防長官に元FOXニュース司会者のピート・ヘグセス氏、国防副長官に投資家のスティーブン・ファインバーグ氏を起用する意向だが、いずれも国防の専門家ではなく、政策立案でコルビー氏の影響力が強まる可能性がある。【ワシントン秋山信一】
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