岸田首相へのインタビューを行った右手前からプラガドCEO、クーパー編集長、オコナー副編集長 PHOTOGRAPH BY HARUO MOTOHASHI
<訪朝、台湾有事、円安・インフレの出口......。ニューズウィーク米国版単独取材で、岸田首相が語った「次の日本」>
4月上旬にアメリカの首都ワシントンを訪れ、ジョー・バイデン米大統領との首脳会談を終えて帰国した岸田文雄首相は同月17日、東京の首相官邸で本誌の独占インタビューに応じた。本誌側の出席者はデブ・プラガドCEOとグローバル編集長のナンシー・クーパー、外交担当副編集長のトム・オコナー。
約40分のインタビューで、岸田は日本が直面する数々の困難について率直に語り、しかし自分の立ち上げた複数のイニシアチブがあれば、この先に待ち受ける難局も乗り越えられると自信たっぷりに語った。以下はその要旨。
──今回の訪米では何が話し合われ、どんな収穫があったのか?
今回は日本の総理大臣として9年ぶりに国賓待遇でアメリカを訪問した。今、国際社会は歴史的な転換点を迎えている。こうした状況を踏まえ、改めて日米関係の重要性が指摘されているなかで、私はアメリカを訪れることができた。
今回の訪米を通じて、このように先の見えない国際情勢の下でも、日米両国は法の支配に基づく自由で開かれた国際秩序を堅持・強化する上で非常に重要なグローバルパートナーであることを確認できた。
また安全保障や経済、そして宇宙を含む先端科学技術の分野で、日米両国には強い絆があることを確認できたと思う。それが今回の訪問の収穫の1つだ。
さらに、私は米議会の上下両院合同会議でスピーチをした。日米両国がグローバルパートナーとして、次の世代にどのような世界を引き継いでいくのか、そのために日米両国はどのようなことに取り組むべきなのか、私の考えを述べた。
その結果、私が伝えた未来志向のメッセージは議員の皆さんから幅広い支持、拍手、そして意見を得ることができた。有意義なスピーチだったと思う。
さらに今回の訪米では、ノースカロライナ州にも足を延ばした。日米関係は首脳や政府レベルだけのものではない。地域の経済に目を向ければ、非常に幅広い層の方々に支えられている。
つまり、日米関係は広範な分野の、実に多くの人々に支えられている。そのことを、今回は具体的な形で感じ取ることができた。
──2021年に日本の首相に選ばれて以来、あなたは広範囲にわたる改革に取り組んできた。日本のリーダーとして、何に優先的に取り組んでいるのか。また、そこでの重要な課題は何だと思われるか。
私が総理大臣となったのは2年半前だが、当時はまだ新型コロナウイルス感染症の蔓延と戦っていた。だから、まずはコロナ対策が大事だった。しかし昨年の段階で、コロナ関連の状況は正常化することができた。
同時に、私は経済の問題に取り組んできた。安全保障や外交の問題にも同様に注力してきた。また日本の抱える少子化や人口問題に対処するための子ども・子育て支援にも取り組んでいる。
ロシアによるウクライナ侵攻に端を発する世界的なエネルギー危機は日本にとっても大きな問題だ。私は、原子力も含め、あらゆる選択肢を排除することなく、日本のエネルギー政策を幅広く進めていくという大きな方針を示してきた。
首相官邸で本誌とのインタビューに臨む岸田首相(4月17日) PHOTOGRAPH BY HARUO MOTOHASHI 米連邦議会で演説する岸田首相(4月11日) CHIP SOMODEVILLA/GETTY IMAGESこれらが、総理大臣として私の進めてきた主要な政策だ。では現時点で、私にとって最大のチャレンジは何か。それは経済であり、外交と安全保障に関する問題だ。
この30 年間、日本経済はデフレに苦しんできた。賃金が上がらず、物価も上がらず、投資も増えない状況だった。だが私は、総理大臣となって以来、一貫して「新しい資本主義」を推進している。賃上げを契機とした成長と分配の好循環を生み出し、それによって消費が拡大し、企業の投資意欲や賃上げ意欲がさらに高まることを目指す政策だ。
その結果、日本経済は30年ぶりに明るい兆しを見せている。賃金の上昇や民間投資の大幅な増加が見られる。株式市場も史上最高値を更新している。
この流れをしっかりと守り、日本がデフレから完全に脱却し、経済が成長志向の新たなステージへと向かうことを期待したい。
一方で外交や安全保障に目を向ければ、私たちは極めて不確実な状況にある。そのため、首脳レベルの外交を強化することになる。そしてこの外交を支える防衛力が必要だ。たとえ不確実な時期であっても、安定を実現するための役割を日本が果たせるようにしていく。
──防衛力に関して言えば、今の日本はその強化に向けた改革を進めている。なぜ、そうした改革が今の日本に必要なのか?
まず日本の安全保障環境について言えば、周囲を見渡すと核・ミサイル開発をしている国があり、軍事力を不透明な流儀で増強している国がある。また南シナ海や東シナ海では、力による一方的な現状変更の試みが見られる。それが現実だ。
このような状況を考えると、今の日本は第2次大戦が終結して以来最も困難で複雑な安全保障環境に直面している。この状況の下で、国民の命と生活を守らなければならない。
総理大臣に就任して以来、私は日本の国家安全保障戦略の大幅な見直しを行った。もちろん、その戦略の中でも平和を愛する国家としてのこれまでの歩みを変えるつもりはない。
しかし、この困難で切迫した安全保障環境の状況からすれば、まずは日本のために平和を守る環境を整えなければならない。だから外交と首脳レベルの交流を着実に進めていかなければならない。
わが国の基本的な立場を明確に示す一方、外交の足元を固めるためには自国の防衛力も強化しなければならない。その点を私は明確にした。そして防衛予算を対GDP比2%まで引き上げる方針を示し、反撃能力の保有とサイバーセキュリティーの強化に努めることも明言した。
また、九州・南西地域の防衛態勢を強化している。このように、防衛力強化に向けた取り組みを進めており、これを一歩一歩、着実に進めていきたいと思う。
国際情勢は複雑化している。どの国も単独で自国を守ることはできない。だから日本も、自国民の生命と生活を守るために自らの責任を引き受け、果たしていきたい。
しかし、それに加えて、この地域における抑止力と反撃能力を向上させるため、同盟国アメリカや志を同じくする国々、さらにはグローバルサウスも含め、外交政策を通じて連携を深めていきたい。これは非常に重要なイニシアチブだ。
──防衛と外交、双方のニーズのバランスを取るのは難しい。特にアジアでは、日本の安全保障能力の強化に懸念を示す国もある。
先ほど申し上げたように、国家安全保障戦略が新たに策定されたが、平和を愛する国としてのわが国の針路は変わらない。専守防衛に徹し、非核三原則を堅持する。この基本方針は不変だ。その点は新たな戦略でも明確に示している。
この戦略に従った上で、日本にとって好ましい国際環境を、外交を通じて実現しなければならない。その取り組みにおいて最も重要な基本原則とは、法の支配に基づく自由で開かれた国際秩序の実現だ。
武力によって現状を変えようとする試みは、世界のどこであれ、許されない。さらに、こうしたルールや国際法は、脆弱な国々を保護するために存在すると私は考えている。そのため、わが国は東南アジアやグローバルサウスを含む多くの国々に対して、国際的なルールに従った秩序を維持していくことの重要性を強く訴えている。
こうしたわが国の立場は、多くの国から支持を集めている。私たちは、法の支配に基づく国際秩序を維持するべきであり、国際社会において、対立や分断ではなく、協調を生み出すべきだ。これが、真っ先に打ち出すべき重要なメッセージだと私は考えている。
──日本は安全保障の分野で今までより大きな役割を果たそうとしているわけだが、アジアにはそれを受け入れる準備があると思うか。
あると思う。わが国はこの地域の平和と安定、そして自由で開かれたインド太平洋の実現に向けて最善を尽くしている。しかしながら、この点については、いかなる誤解もあってはならない。わが国は、こうした目標を軍事力によって実現したいと言っているわけではない。平和国家である日本が望んでいるのは、経済やさまざまなインフラ支援策、さらに文化やスポーツといったソフトパワーの活用を通じた実現だ。
平和国家としての路線は変わらないと申し上げた。それに加えて、わが国には平和憲法がある。この憲法、そして国際法や国内の法規に基づいて外交および安全保障に取り組んでいく。また、この基本姿勢を地域諸国に説明することも重要だ。私自身は、この姿勢はアジア諸国の理解を得ていると考えている。
──日本の政府関係者が安全保障上の脅威としてよく挙げるのは、高度なミサイルシステムの実験を続けている北朝鮮だ。経済制裁は効いていないようだが、あの国に対処するには何がベストだと思うか?
北朝鮮の核・ミサイル開発は、日本のみならず、国際社会の平和と安全保障にとって脅威だ。北朝鮮の非核化を求める国連安保理決議の完全な履行が必要だと思う。
この件に関しては、3月28日に北朝鮮に対する制裁状況の実施体制について調査する専門家パネルの任期を延長する決議案が安保理に提出されたが、ロシアの拒否権行使で否決された。これは極めて遺憾だ。
日本としては、当該の安保理決議の完全履行に向け、アメリカや韓国、そして志を同じくする国々と、これまで以上に緊密に連携しながら、さらなる働きかけを検討していく。
北朝鮮の金正恩朝鮮労働党総書記 APIーGMMA-RAPHO/GETTY IMAGES先日のバイデン大統領との会談では、核・ミサイル開発を含む北朝鮮情勢についても協議した。その際、非常に憂慮すべき現状を受け、日米両国は、より緊密に協力していくことで合意し、北朝鮮との対話の道は開かれているという共通の認識の下で率直に意見を交換した。
日本と北朝鮮の間で有意義な関係を確立するのは、日朝双方の利益にかない、地域の平和と安定に多大な貢献を果たす。北朝鮮との懸案事項を解決するため、首脳会談の開催を視野に入れつつ、私の指示の下、直轄のハイレベル協議を進めていく。こうした協議の進展を期待している。
── 金正恩朝鮮労働党総書記と首脳会談を行う考えは?
現在、水面下でさまざまな協議を進めているが、残念ながら現時点では、進捗状況について詳細は明らかにできない。しかしながら、北朝鮮との懸案の解決に向けて、首脳会談を行う方向で努力を続ける。この点については、バイデン大統領とも意見を交換した。北朝鮮との対話の道は開かれているというのが日米の共通認識だ。いま申し上げたように北朝鮮との対話の道筋を探りながら、韓国など関係各国とも意思疎通を図っていきたい。
──中国は日本の安全保障にとって最も懸念すべき存在とされている。日本が今、特に警戒すべきなのはどんな分野だと考えるか?
まず東シナ海では、一方的な現状変更の試みが強まっている。わが国としては深刻な懸念を抱いている。日本は中国に対し、強く主張するべきことは主張し、日本の領土および領海空を断固として守る決意で、冷静かつ毅然として対処していく。
日本と中国はさまざまな可能性を共有しているが、一方で多くの課題や懸案も抱えている。中国は隣国だ。わが国は主張すべきことを主張するが、同時に対話を重んじる。共通の課題に対して、協力できるところがあれば協力する。このように双方が努力を重ねていけば、建設的で安定した関係が築かれるはずだ。
私の考えでは、日本も中国も、アジア地域と国際社会の平和と繁栄に極めて大きな責任を担っている。日中関係を建設的かつ持続可能なものにする政策を、私は一貫して掲げてきた。わが国は「互恵的な関係」を包括的に追求していく。いま申し上げたような関係の実現に向けて、中国との意思疎通を積み重ねていくこと。それが必要だと考える。
──このところ米中関係は緊迫している。とりわけ台湾をめぐる情勢はそうだ。台湾有事が現実のものとなった場合に日本が果たし得る役割について、何らかの決定はあるか。
台湾に関して、今は、台湾有事という仮定の質問に答えることは差し控えたい。しかし、ここで言っておきたいのは、台湾海峡の平和と安定は、日本の安全保障のみならず、国際社会の安定にとっても重要であるということだ。
台湾有事の可能性など日本周辺では脅威が高まる CENG SHOU YIーNURPHOTO/GETTY IMAGES台湾をめぐる問題については、対話を通じて平和的に解決されることを望んでいる。それが今までの、そしてこれからも一貫した日本の立場だ。今回の訪米ではバイデン大統領に、台湾海峡の平和と安定が重要だと強調し、中台間の諸問題については平和的な解決を促していくことを確認し合った。
この点を中国側に、ダイレクトに伝えることが大切だ。先日は初の日米比首脳会談も行った。フィリピンをはじめ、志を同じくする国々と協力し、いま申し上げたような立場を中国側に明確に伝えていきたい。
──近年の停滞で、日本は経済規模でドイツに追い抜かれ、1960年代以降で初めて世界トップ3の座から転落した。これは短期的な問題だろうか。
確かに昨年はドル換算の名目GDPで日本はドイツに追い抜かれた。これが短期的な現象か、長期的な現象かが問題だ。為替レートの変動や、ドイツのほうが日本よりも物価上昇ペースが速いことが、このような状況になった主な理由だと思う。
だが長い目で見ると、日本では過去30年にわたって「コスト削減型」の経済が続き、投資も賃金も減る一方だった。そういう「縮み志向」の経済だったから、このように停滞が長引いている。
それでもようやく明るい兆候が見えつつあり、日本経済の明るい材料が確認されている。このような経済の好循環が持続すれば、来年に向けて日本経済は再び活気を取り戻せる。それは可能だと、私は思う。
その一方、日本では出生率が低下し、高齢化が進んでいる。人口の減少には対処しなければならない。経済への長期的な影響を考えれば重要な問題だ。子ども・子育て支援策を継続的に実施していくことで、子どもを持ちたい若い世代が子どもを生み、子育てをしていける環境づくりをすることも重要だ。
──人口を増加に転じさせるために移民の受け入れを促進することも考えているか。
日本は子ども・子育て支援、デジタル化やその他の政策を通じて人口減少の問題に対処している。それと同時に働き方改革などの措置を通じて、意欲があって元気な高齢者、そして何より、女性が日本の社会と経済の中で積極的な役割を果たせるようなシステムを創出することが極めて重要だ。
だがこれらの取り組みを行っても、まだ労働力不足、人手不足の問題は残る。海外から優れた能力を持つ人材を招き、日本の社会と経済の中で活躍してもらうことを検討しなければならない。今国会では、海外から日本へ働きに来たいと思えるような新制度を作る法律改正を議論している。高い能力を持ち意欲のある労働者を招き、日本社会を支援してもらえるようにしたいと考えている。
だが移民については、日本の社会にはさまざまな見解がある。今も日本社会の一部には、海外からの労働者移住を無期限に続けるという発想に抵抗する向きがある。だから現在は、完全な移民受け入れ構想ではなく、一定の規則を設けた上で、いま説明したような形で外国の人材を日本に迎える方策を考えている。
EVで巻き返しを図る日産自動車の内田社長 TOMOHIRO OHSUMI/GETTY IMAGES──日本のメーカーが韓国や中国などのブランドに勝ち、世界的な競争で優位に立ち続けるためにどのような支援を行っていくのか。業務の自動化は十分な速度で進んでいるか。
日本の自動車メーカーは電気自動車(EV)への投資で外国勢に後れを取っているのではないか。日本のライバルは中国や韓国だけではない。日本は先進諸国を含め、世界中の企業と競争している。
私の経済政策は、気候変動や人口減少などの社会的チャレンジを長期的な経済成長のためのエンジンに変えていくことだ。つまり公共部門と民間部門が協力してこれらの社会的チャレンジに挑み、それを成長の原動力にしていきたい。
この観点から、わが国はGX(グリーントランスフォーメーション)とDX(デジタルトランスフォーメーション)という2つの分野に重点的に投資を行っている。
GXに関しては、国として20兆円規模の大胆な先行投資を行い、今後10年間で150兆円超の投資を官民で実現していく計画だ。
DXに関しては、例えば半導体分野で約2兆円の支援を用意している。先の日米首脳会談でも、サプライチェーンの強靭化について協力を強化し、経済安全保障の観点から連携を深めていくことで合意した。
人口減少が始まっている以上、生産性の向上は避けて通れない問題だ。そこで私たちは国内投資促進の政策パッケージをまとめた。戦略的分野への大規模投資を集中的に支援する一方、中小企業には省人化・省力化のための投資を支援していく。
EVに関しては、ご指摘のとおり、世界中でEVへの急速な移行が進んでいることは承知している。日本の自動車メーカーも緊張感を持ってこの状況に対応している。今回の訪米中にはノースカロライナ州を訪れたが、あそこでは現在、トヨタのEV向けバッテリーを生産する巨大工場の建設が進んでいる。このように、日本のメーカーもEVの分野に戦略的な投資を行っている。
2050年のカーボンニュートラル実現に向けて、基本戦略として「多様な選択肢」を維持しつつ、日本企業の競争力を引き続き維持・強化していきたい。そのためにEVの購入補助金や充電インフラの整備、蓄電池の国内製造基盤強化や原材料の確保などで包括的な支援を提供し、「EVでも勝利」を達成できるように努めていく。
──日本でも物価が上がり始めた。日銀は17年ぶりで利上げに踏み切り、日経平均株価はついに1989年の史上最高値を更新した。このチャンスを逃さず、本当に景気低迷を脱するためには何が必要か。
物価の上昇は、わが国でも大きな問題だ。物価の上昇を上回る賃上げが必要だと強く感じている。だから政府は賃上げに向けたあらゆる政策手段を動員している。この6月からは所得税と住民税の定額減税も実施する。また今年1月には、NISA(少額投資非課税制度)と呼ばれる個人投資の非課税枠を拡大した。
NISAは、総額2200兆円に上るとされる個人金融資産を企業への投資に振り向ける目的で導入された制度だ。企業価値が拡大することでその恩恵が各世帯に還元され、それが消費と投資を再び促進する好循環をつくるのに役立つ。こうしたあらゆる政策を用いて、物価上昇分を上回る可処分所得の増加を達成することがまず重要だ。
言うまでもないが、金融政策自体は日銀が決定するものだ。だが政府と日銀の良好なコミュニケーションを通じて、日銀が政府のさまざまな政策を考慮に入れつつ金融政策を実施していくことを期待している。それによって、来年に向けて日本経済の好循環が確立されていくことが重要だと考えている。
物価高は今の日本で大きな問題になっている。加えて円安や中東情勢などの不確定要素もたくさんある。だから、今の状況で楽観的になるのは難しい。
それでも物価高の影響をできる限り抑えつつ、賃上げを含めて可処分所得の引き上げを着実に実現していくこと。それが大事だと私は思う。それが国民の生活と、日本経済の将来を守る道だ。
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