「ガザの虐殺を止めなければいけない」と記者会見で訴えるパレスチナ自治政府のシュタイエ前首相=東京都千代田区で2024年12月18日午後0時41分、国本愛撮影

 パレスチナ自治区ガザ地区のイスラム組織ハマスとイスラエルの戦闘が続く中、パレスチナ自治政府のシュタイエ前首相が18日、東京都内の日本記者クラブで記者会見した。「我々の望みは一日も早く虐殺を止めてほしいだけだ」と訴え、国際社会の協力を求めた。

 シュタイエ氏は2019年から24年3月まで首相を務め、アッバス議長に次ぐ同政府のナンバー2だった。ガザでの停戦について、「あと少しのところまできている」と語った。ハマスが捉えた人質と、拘束されているパレスチナ人の交換交渉が進むとの見方を示した。

 現在、ガザの犠牲者は女性や子供を中心に4万5000人超に上る。シュタイエ氏は病院が破壊されて10万人以上の負傷者の多くが手当てを受けられず、食料の搬入制限による飢餓も広がっていると指摘した。

 また、アサド政権が崩壊したシリアには約40万人のパレスチナ難民が住んでいると述べ、「市民の意思が反映される民主的なシリアになってほしい」と話した。【国本愛】

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