デンマーク、シー・シェパードの反捕鯨活動家を釈放　日本の引き渡し要請拒否

デンマークは、反捕鯨団体シー・シェパード（ＳＳ）創設者ポール・ワトソン容疑者について、日本の引き渡し要請に応じないことを決めた。ワトソン容疑者の弁護士が１７日明らかにした。米ニューヨークで８月撮影（２０２４年　ロイター／David 'Dee' Delgado）

デンマークは１７日、自治領グリーンランドで勾留していた反捕鯨団体シー・シェパード（ＳＳ）創設者ポール・ワトソン容疑者（７４）を釈放し、日本の引き渡し要請に応じないことを決めたと明らかにした。

日本は、ワトソン容疑者が２０１０年に日本の調査捕鯨を妨害したとして逮捕状を取り、国際手配していた。

現地の警察によると、同容疑者はグリーンランドの中心都市ヌークで釈放された。

ワトソン容疑者は今年７月にグリーンランドに寄港したところ身柄を拘束された。弁護団は、日本の司法制度下で公正な裁判は期待できないとし、デンマークに身柄引き渡し要求を拒否すべきと主張していた。

シーシェパード・フランスはＸに「ポールは自由だ！」と投稿した。

デンマーク司法省は今回の決定について、１４年前の容疑であることや、グリーンランドでの勾留日数が日本での最終的な刑に算入されるかどうかを巡る不確実性などを総合的に判断したと説明した。

在コペンハーゲン日本大使館の報道官はコメントを控えた。日本の外務省は現時点でコメント要請に返答していない。

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