反体制派がアサド政権を倒したシリアの首都ダマスカスでは、今週から学校も始まっている。市内西部にあるバクリ・カドゥーラ小学校を17日に訪ねると、子供たちの元気な声が校内に響いていた。
市内の学校は反体制派が首都を制圧した8日から休校が続いたが、15日に再開した。顔に反体制派の旗を描いていた6年生の女子、ヌール・ブシさん(11)は「シリアが解放されたからうれしい。これからたくさん勉強して、将来は医師になりたい」。3年生の男子、バシール・シュマースさん(9)は「将来は軍に入って国を守りたい」と語った。
アドナン・ジディード校長(44)によると、前政権下ではアサド前大統領の独裁体制を支えたバース党の歴史などを教えることが義務だった。再開後は暫定政権の教育省から、こうした内容をカリキュラムから省くよう求められたという。
暫定政権は国際テロ組織アルカイダ系の組織を前身に持つ「ハヤト・タハリール・シャム」(HTS)が主導している。ジディードさんは「イスラム的な教育でもよいと思うが、過激なものになるのは不安だ。大事なのは平和と安定だ」と話した。【ダマスカス金子淳】
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