ロシア石油施設への執拗な攻撃...ブリャンスクでまたも爆発 @KyivPost-X
<ロシアが誇る世界最大のパイプライン運営企業の施設がウクライナのドローン攻撃で爆発炎上>
12月11日未明、ウクライナ軍がロシア西部の都市ブリャンスクの石油貯蔵施設にドローン(無人機)攻撃を行い、施設内数カ所で爆発が起きた。ウクライナの英字紙キーウ・ポストがXの公式アカウントでその模様を捉えた動画を公開した。
攻撃を受けたのはパイプライン運営企業トランスネフチが所有する施設で、攻撃後に火災が発生したと、ウクライナのメディア・RBCウクライナが伝えている。
【動画】ロシア最大のパイプライン施設が標的に...ウクライナのドローン攻撃で爆発炎上
今年に入りウクライナはロシアの石油関連施設にドローン攻撃を繰り返していて、今回の攻撃もロシア最大の輸出産業に打撃を与えることを狙ったものとみられる。ウクライナの度重なる攻撃で、ロシアでは石油製品の生産設備が被害を受け、ガソリン価格が高騰するな深刻な影響が出ている。
本誌はロシアとウクライナ双方の国防省にメールでコメントを求めている。
「火は消し止めた」と州知事
メッセージアプリ・テレグラムのロシア政府系のチャンネル「ショット」は、地元住民の話として、ブリャンスクのフォキンスキー地区で11日午前0時過ぎに6〜10回の爆発音がしたと伝えている。ブリャンスクはウクライナとの国境から約100キロの地点に位置する。
ブリャンスク州のアレクサンデル・ボゴマズ知事は、ロシア空軍が「10機の航空機タイプのUAV(無人飛行物体)を発見・破壊し」、死傷者はゼロだったと、テレグラムに投稿した。
知事はテレグラムの投稿で火災にも触れている。「ブリャンスクへのドローン攻撃により、生産施設で火災が発生したが、ロシア連邦非常事態省のブリャンスク州駐在チームの見事な連携による高度に専門的な消火活動のおかげで、既に火は消し止められた。勇敢な消防士たちに感謝!」
国営企業のトランスネフチは世界最大のパイプライン運営会社で、ロシアで生産される石油の85%以上を輸送していると、世界石油会議のロシア国内委員会が報告している。同社が所有するパイプラインは総延長6万9000キロ余りにも上る。
ウクライナは今年8月にも、それ以前のドローン攻撃で炎上中だったロシア南西部のロストフ州プロレタルスクの石油貯蔵施設にダメ押しのドローン攻撃を加えた。
10月には一晩で、ロシア西部のベルゴロド州とボロネジ州及びロストフ州の諸地域、さらにアゾフ海の施設も含め、何か所もの石油基地を攻撃し、炎上させた。ウクライナの発表によると、ボロネジ州へのドローン攻撃では、州内の町アンナにあるAnnanefteprodukt燃料・潤滑油備蓄基地を破壊したという。
ウクライナは11月にアメリカから供与された長距離ミサイルATACMSを初めてロシア領内に撃ち込んだが、この時もブリャンスク州にある武器庫を攻撃目標に据えた。
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