独裁的なアサド政権の崩壊後、シリアで撮影された映像に映っていたのは、ずらりと並んだ高級車。
動画の音声:
みんな見て!見てください!これは宮殿の駐車場の一部です。ランドクルーザーだ。見てみろ!鍵もある。見渡す限りだ。撮影しきれない。
このガレージは、ロシアに亡命したアサド前大統領が所有していたものとみられます。
アサド政権崩壊後、前大統領が住んでいた宮殿には市民が殺到。
CNNによると、動画で撮影されたガレージはこの宮殿近くにあり、止められていた何台もの高級車は、アサド前大統領のコレクションだといいます。
映像からは、ランボルギーニやロールスロイスの他、日本円で約4億5000万円以上するというフェラーリも確認できます。
市民が圧政に苦しむ一方で、アサド前大統領が優雅な暮らしを続けてきた実態が明らかになりました。
こうしたぜいたくの資金源の1つが、麻薬の密売とみられています。
SNSには、アサド政権が秘密裏に薬物を製造していた施設とみられる映像が拡散しています。
アメリカメディアによると、この場所はアサド前大統領の弟が統括していた軍司令部の倉庫。
違法薬物「カプタゴン」を製造する最大規模の施設だといいます。
世界銀行は、シリアが密造した違法薬物の市場価値は、年間で最大8500億円にも上ると分析。
制裁をくぐり抜ける形での密売が、アサド政権の資金源になっていたとみられています。
一方、政権崩壊後のシリアには、圧政から国外に逃れていた難民が戻ってきています。
トルコに避難していた多くの難民たちがシリアに戻ろうと並び、中には子どもたちの姿もありました。
帰国するシリア難民:
素晴らしい未来が待っている。とてもいいことがありそう。
しかし、国連の機関によりますと、戦闘の影響で北部のアレッポではパンの価格が9倍に高騰するなど、多くの都市で食糧不足が深刻化しているということです。
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