アメリカの高級住宅街で起きた大規模な山火事。激しい炎と共に火の粉が周囲に広がっています。
2000以上の建物に避難命令が出た、この火災。
被害が拡大した理由は、この土地ならではの気象条件にありました。
現場は、ロサンゼルスの中心地から車で2時間ほどの場所にある高級住宅地マリブ。
複数の有名人が自宅を構えていることから、セレブの街として知られています。
火事は現地時間9日夜に起きました。
約700人の消防士が対応にあたっていますが、火の勢いは収まらず、周辺の建物や車が激しい炎によって焼き尽くされています。
避難した現地住民は「完全に火に囲まれていたので、ここから脱出するためには火の輪の中を運転しなければならないと思った」「煙が濃すぎて周りがほとんど見えませんでした。誰かがそこに立っていても誰だか判断できませんでした」と話しました。
これまで東京ドーム355個分、1633haが焼失。
急速に被害が拡大しました。
消防隊員は火の勢いが収まらない理由を「火事がよく起きる地域です。マリブキャニオンから真っすぐ風が吹き、発煙装置の役割を果たしてしまい、危険な火災を巻き起こしてしまう」と説明します。
マリブではこの時期、内陸から太平洋に向かって吹く「サンタアナの風」と呼ばれる乾いた風が吹きます。
今回の火災も最大瞬間風速35メートル予想の風によって被害が拡大したとみられています。
現場の映像でも、強く吹く風の音が確認できます。
約6300人が避難していますが、現地当局は15軒の建物が損壊したものの人的被害はないとしています。
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