軍事パレードをするミャンマー国軍の兵士ら=首都ネピドーで3月27日、武内彩撮影

 ミャンマーの軍事政権は2日、国民の国外での就労に必要な手続きの受け付けを、男性については一時的に停止したと発表した。この措置は1日から始まり、男性の就労目的での出国が事実上禁じられた。軍事政権は理由の詳細を明らかにしていないが、徴兵からの逃亡を防ぎ、兵力を確保するのが目的とみられる。

 国軍は今年2月、18歳以上の国民に対する徴兵制の導入を発表した。これ以降、招集から逃れるため、国軍に抵抗する民主派と少数民族の支配地域や、国外への脱出を目指す若者が急増。こうした人々は10万人を超えるとの集計もある。

 ミャンマー国民が国外で正規就労するには、出国先の就労ビザなどの他に、ミャンマー政府が発行する許可証が必要だ。許可証の発行手続きは、通常でも1カ月以上かかるとされていた。【バンコク武内彩】

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