内乱などの疑いで10日夜に逮捕された韓国の金龍顕(キム・ヨンヒョン)前国防相が自殺を図ったことが分かりました。

韓国法務省の幹部によりますと、金前国防相は10日午後11時50分ごろ、拘置所のトイレで自殺をしようとしているところを発見されたということです。
命に別条はないとしています。

金氏は尹錫悦(ユン・ソンニョル)大統領に「非常戒厳」を進言したとされ、内乱などの疑いで10日夜遅くに逮捕されていました。

一方、韓国警察の国家捜査本部は11日未明、趙志浩(チョ・ジホ)警察庁長官と金峰植(キム・ボンシク)ソウル警察庁長官の身柄を拘束したと発表しました。

2人は12月3日の非常戒厳で国会に向かう議員などの出入りを阻止するよう指示した内乱の疑いなどが持たれています。

最新情報を、ソウルにある与党「国民の力」の本部前からFNNソウル支局・濱田洋平記者が中継でお伝えします。

「国民の力」の本部前には、尹大統領の弾劾や国民の力の解党を訴える人が集まっていて、警察も待機して警戒にあたっています。

韓国メディアによりますと、野党側は11日にも国会に2回目の弾劾訴追案を提出する方針で、採決は14日に行われる見通しです。

――1回目の弾劾は否決されたが、今回はどうなる?

与党側から11日午後、新たに1人の議員が弾劾に賛成する意向を示しました。
これで、賛成する与党議員はあわせて5人になるとみられます。

このうちの1人が11日午後、FNNの取材に応じ「弾劾可決は可能だ」と述べました。

大統領弾劾に「賛成」の意向・与党「国民の力」キム・サンウク議員:
隠れた弾劾賛成議員を合わせれば、弾劾訴追案は可決できると思う。

少なくとも与党議員8人が賛成すれば弾劾案は可決されますが、国民の力の韓東勲(ハン・ドンフン)代表は10日、「弾劾でないとすれば、国民と野党、そして大統領のみんなが受け入れられる案でなければならない」と述べた上で、党内では早期退陣によって事態の収拾を図る方針を示しています。

与党側のプランでは、大統領を2月または3月に退陣させ、選挙を4月または5月に行うとしています。

――今後、尹大統領への捜査はどうなる?

警察は11日正午ごろから家宅捜索のため大統領府に行きましたが、現場でもめていて、まだ建物の中には入れていません。

韓国の聯合ニュースは、捜索令状に尹大統領が容疑者として明記されているとしていて、今後、警察が尹大統領の身柄を拘束する可能性があるとしています。

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