アメリカのカービー大統領補佐官は2日、ロシアが北朝鮮に対して、制裁に違反するとみられる規模の石油精製品を輸出していると明らかにした。

国連では、4月30日に対北朝鮮制裁の実施活動を監視してきた専門家パネルがロシアによる拒否権発動を背景に解散した。

カービー大統領補佐官は会見で、「ロシアは拒否権を行使すると同時に、北朝鮮に石油精製品を出荷している」としたうえで、2024年3月だけで16万5000バレル以上の石油精製品が輸出されたと明らかにした。

国連安保理決議では、北朝鮮による石油精製品の輸入上限は、年間50万バレルと定めていて、この量は制裁に違反する規模とみられる。

カービー補佐官は「両国の港の近接を踏まえれば、ロシアは出荷を無期限に維持できる」と警戒感を示し、5月中にも同盟国などと協力した新たな協調制裁を科す可能性を示唆した。

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