韓国の尹錫悦(ユン・ソンニョル)大統領に対して、野党側は弾劾訴追案を再び提案すると発表しました。
与党議員1人が党の方針に反発し弾劾に賛成すると表明しました。

最大野党「共に民主党」は、7日に不成立となった尹大統領に対する弾劾訴追案を12日に再び提案し、14日に採決すると発表しています。

与党「国民の力」は反対する方針ですが、与党の若手議員1人が党の方針に反発し、弾劾訴追案に賛成する考えを示しました。

与党「国民の力」キム・サンウク議員:
大統領の謝罪と即時下野を促します。

1回目の弾劾訴追案の採決では、この議員とは別の与党議員2人が賛成票を投じています。

このニュースについて、ソウル支局の一之瀬登支局長に聞きます。

──弾劾訴追案に賛成する与党議員が増える流れはある?
7日に行われた弾劾訴追案の採決では、与党は投票そのものをボイコットする方針でしたが、3人の議員が党の方針に反し投票を行いました。
うち2人が賛成、1人が反対したのですが、反対票を投じたキム・サンウク氏が10日、一転して弾劾案に賛成する考えを表明しました。
現時点で3人が賛成に回るとみられています。

──弾劾訴追案の成立には与党から少なくとも8人の賛成が必要。まだまだ足りない状況だが?
そこで注目なのが、前回賛成した議員とキム・サンウク議員ですが、採決が行われる2日前に他の与党議員3人と共に尹大統領の任期を短縮するなど、早期退陣を求めていました。
キム氏は10日、「一緒に議論している議員たちがいる」としていて、言及はしていませんが、仮にこの3人が賛成に回れば6人になります。
さらに14日の採決までに尹大統領が辞任すべきと主張する別の与党議員もいて、与党からさらに2人賛成が出れば弾劾案が可決することになります。
今、韓国では尹大統領の退陣を求める声が日に日に大きくなっています。
尹大統領自身に捜査の手が及ぶ可能性も指摘される中、14日の採決までに与党議員がどのような判断をするのか注目が集まっています。

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